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影響力のマネジメント リーダーのための「実行の科学」 (ジェフリー・フェファー著)

今日紹介する本は、ジェフリー・フェファーの「 影響力のマネジメント (リーダーのための「実行の科学」) 」です。この本は、私にとってジェフリー・フェファーの著作の中で、最も実際の仕事の中で役に立った本です。 原著の題名は「 Managing With Power: Politics and Influence in Organizations 」になります。直訳すると「パワーを用いたマネジメント: 組織における政治と影響力」とでもなるでしょうか。 本書は題名どおり、組織内での「パワー」「影響力」ということに徹底的に注力して書かれています。 例えば、「パワー」を使っていかに敵対勢力を一掃するか、どうやって自分を強い立場に置いて「パワー」を維持するか、そして、どういう行動により「パワー」を失うのかなどについて、実際に歴史上起きた例を交えながら、事細かに述べられています。アメリカ大統領のリンドン・ジョンソン、ニューヨークの公共事業担当者ロバート・モーゼス、Appleのスティーブ・ジョブズ、日産の川又(私は本書を読むまで知りませんでした)まで、幅広い事例が上げられていますが、この事例の幅広さからも本書がいかに本気で書かれているか伝わると思います。 本書の中のほんの一部ですが、「パワーの源泉としての個人特性」の部分で述べられているコンフリクトの部分が、本書の雰囲気をよく表していると思いますので、引用します。 「うまくやっていくためには、仲良くやっていかなければ」という格言は、子どものころからしばしば聞かされるものだ。 ... コンフリクトから逃げてばかりだと、自分の思いを通せることはまずないだろう。 ... 一緒に仕事をしている仲間内ではたしかに好かれる要素だろうが、パーソナリティが穏やかだからと好かれている者が必ずしも最も有力だとか、物事を遂行できるなどということは実際にはないと考えてよい。 (186ページ) フェファーはこの後の文章で、多くの人々はコンフリクトを嫌うので、好戦的で厄介な存在になることもパワーを獲得する上で重要な要素だとも述べています。 上記のような内容を読んで、げんなりして読むのをためらう方もいるかも知れません。正直、私も本書を読んで「こんなことばかりだから、組織には居たくない。」と思ってしまいました。しかし、フ