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「イノベーション・オブ・ライフ - ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ」(クレイトン・M・クリステンセン、ジェームズ・アルワース、カレン・ディロン著)

今回紹介するのは、「 イノベーションのジレンマ 」で有名なクレイトン・M・クリステンセンの本です。クリステンセンの「イノベーションの~」シリーズは以下、山のように邦訳されています。 「 イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき 」 「 イノベーションへの解 利益ある成長に向けて 」 「 イノベーションの最終解 」 「 イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル 」 今回紹介する「 イノベーション・オブ・ライフ - ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ 」は、クリステンセンの研究業績そのもとというより、彼の経営研究「理論」として人生に当てはめて講義したような本になっています。(理論を強調したのにはちゃんと理由があります。本書を是非読んで下さい!)。 また例のごとく原著の紹介ですが、原著の題名は「How Will You Measure Your Life?」で、題名のどこにも「イノベーション」という単語は入っていません。「クリステンセン=イノベーション」で売る戦略なのでしょう。出版社も商売が上手いですね。 原著の題名を直訳すると「どうやって人生を計る?」になると思います。 この本は、特に何とはなしに立ち寄った古本屋で偶然見つけました。その時点でクリステンセンの「イノベーションの~」シリーズがかなりの冊数購入しており、正直そこまで特期待はしていませんでした。しかしこの本は読み進むうちに、色々身につまされる話が書かれていて、自分自身の人生への今まで、現在、将来への見方が大きく変わりました。 本書は、経営や事業戦略の失敗事例を出し、クリステンセンの経営学の知見からその失敗を説明し、そして人生に当てはめて指針を示す、という流れで書かれている部分が多いです。例えば、イリジウム・サテライト・ネットワークの失敗例から、一般的な企業投資の理論「よい資本と悪い資本の理論」を説明し、そこから家族や友人の大切さを説くという流れです。特に「よい資本と悪い資本の理論」の部分は、私がハッとさせられたので引用します。 人生でも気をつけていないと、簡単に悪い金の手法に陥ってしまう。自分が打ち込んでいて楽しいと感じる仕事であれば、困難なほどやる気が出るという人は多い。 プレッシャー下でも立派な仕事ができることを証明したい